阪神 日本一 38年ぶり2回目 日本シリーズMVPは近本【第7戦】

プロ野球、日本シリーズの第7戦が、5日夜、大阪市の京セラドーム大阪で行われ、阪神がオリックスに7対1で勝って対戦成績を4勝3敗とし、1985年以来となる38年ぶり2回目の日本一に輝きました。また日本シリーズのMVP=最高殊勲選手には阪神の近本光司選手が選ばれました。

記事後半では、監督や選手の談話、イニングごとの詳しい経過をお伝えしています。

《投手成績》
◆オリ:宮城 4.2回5失点→比嘉 0.1回1失点→小木田 1回0失点→宇田川 1回0失点→山崎颯 1回0失点→東 1回1失点.
◇阪神:青柳 4.2回0失点→島本 0.1回0失点→伊藤将 3回0失点→桐敷 0.2回0失点→岩崎 0.1回1失点.

阪神が38年ぶりの日本一 “関西対決”制す

59年ぶりに関西のチームどうしの対戦となったことしの日本シリーズは、阪神とオリックスが対戦成績を3勝3敗として5日夜、京セラドーム大阪で行われた第7戦をむかえ、勝った方が日本一となる大一番となりました。

阪神 ノイジー選手の先制スリーラン

阪神は4回、1アウト一塁二塁の場面で、5番・ノイジー選手がオリックス先発の宮城大弥投手の低めの変化球をすくい上げて2試合連続ホームランとなるスリーランを打ち、3点を先制しました。

阪神 森下翔太選手が追加点

5回には、2アウト一塁三塁で3番のルーキー・森下翔太選手がオリックスの2人目、比嘉幹貴投手からタイムリーツーベースを打ち、4番・大山悠輔選手と5番・ノイジー選手も連続タイムリーで続いてこの回も3点を奪い、リードを6点に広げました。

阪神 青柳晃洋投手

先発した日本シリーズ初登板の青柳晃洋投手は、丁寧にコーナーを突くピッチングで5回途中まで投げ4安打無失点の内容でリリーフ陣につなぎました。

6回からは第3戦で先発登板した伊藤将司投手がレギュラーシーズンも含めて今シーズン初めてリリーフで登板し、3イニングを投げヒット1本、無失点に抑えました。

9回は今シーズン、リリーフとしてチームを支えた桐敷拓馬投手がマウンドに上がり先頭バッターにヒットを打たれたものの、森友哉選手をダブルプレーに打ち取って2アウトとし、最後は抑えの岩崎優投手がホームランで1点を失ったものの後続を抑え、阪神がオリックスに7対1で勝ちました。

阪神はこれで対戦成績を4勝3敗として1985年以来となる38年ぶり2回目の日本一に輝きました。阪神の岡田彰布監督は選手として前回の優勝を経験し、今回は監督としてチームを頂点に導きました。

オリックスは、第2戦で好投した宮城投手が先発しましたが、5回途中5失点と粘れず打線も9回の頓宮裕真選手のこのシリーズ第3号となるホームランによる1点に抑えられ2年連続の日本一はなりませんでした。

◇岡田監督を5回胴上げ 横田さんのユニフォームも掲げられる

38年ぶりの日本一を決めた阪神の選手たちは、岡田彰布監督を5回胴上げして、球場に集まったファンと日本一の喜びを分かち合いました。続いて、最後にマウンドに上がった抑えの岩崎優投手を胴上げしました。

岩崎投手は胴上げの最中、阪神に同期で入団しことし7月、脳腫瘍のため28歳で亡くなった横田慎太郎さんの現役時代のユニフォームを両手で掲げていました。

横田慎太郎さんの「24」ユニフォーム

《阪神 監督・選手談話》

◇岡田監督「選手でも監督でも日本一 本当に幸せ」

38年ぶりの日本一に輝いた阪神の岡田彰布監督は試合後の勝利監督インタビューで「きょうはプロ野球最後のゲームで、全国の野球ファンが注目している中で、選手みんなが役割を果たしてくれた」と振り返りました。また、自身が選手の時も日本一になったことを振り返り「前回の日本一は27歳の時だったがこれまで長かった。選手でも監督でも日本一を達成できて、本当に幸せだと思う」と話しました。

4回途中無失点と好投した先発の青柳晃洋投手については「3月31日京セラドーム大阪で青柳が投げてことしがスタートした。最後を締めてくれた」とたたえました。また9回に岩崎優投手をマウンドに送ったことについて「この1年、岩崎が抑えをやってくれたので。初球ホームランを打たれるとは思っていなかったが、どういう形であれ最後岩崎で締めるということは予定通りだった」と話しました。

最後にファンに向けて「開幕から超満員のスタンドでの応援、ありがとうございました。すごい声援で選手の力になった。満足でいい形で終われたのはファンのおかげ。本当にありがとうございました」と笑顔で感謝を伝えました。

◇岡田監督 日本シリーズの戦いぶりの“本音”も

また岡田監督はNHKの番組で日本シリーズでの戦いぶりについての裏側や本音を明かしました。

まず日本シリーズの展開については「流れで言うと第1戦で山本投手から7点も取れると思ってないし、第2戦で宮城投手に無失点に抑えられると思ってなかった。流れがわからなかった。第3戦で完敗のゲームで4対5まで追い上げ、一打逆転のところまできたということを相手に見せられたのが、第4戦、第5戦の勝ちにつなげられたと思いましたね。相手にそういうイメージを与えられたという意味でね。おーん」と振り返り、敗れた第3戦がポイントになったと明かしました。

第7戦の先発に青柳晃洋投手を起用したことについては「オリックス相手には、オープン戦の最後に投げただけで交流戦でも投げていなかった。相手が一番わからないピッチャーだった。そういう意味でなんとかやってくれそうな感はあったんですよね」としたうえで「本当は3回と3分の1で変えるつもりだったですよ。伊藤将司にね。でもその前にノイジーのスリーランがあって、相手もタイミングが合ってなかったので。そしたら8番、9番に連打され『失敗した。変えておいたらよかった』と。本音ですよね」と苦笑いを浮かべました。

38年ぶりの日本一については「久しぶりということで、期待感が大きかったからね。(前回リーグ優勝した2005年から)18年も勝っていないのに簡単に勝てるわけないと思っていましたよ。はっきり言うて。ゲーム差を広げたのに日本シリーズに行けなかったらと考えたクライマックスシリーズの方がしんどかったですね」とまたも本音がこぼれました。

最後にファンに向けて「すごい声援をありがとうございました。日本一までの期待はなかったと思います。“アレ”を達成できてこの日本一は付録ですよ。甲子園の応援は特にすごくて、その応援に応えられてよかった。ファンの人も喜びを分かち合ってもらいたい」と感謝の言葉を贈りました。

◇日本シリーズMVPは阪神 近本光司「最高です」

ことしの日本シリーズのMVP=最高殊勲選手には阪神の近本光司選手が選ばれました。近本選手は日本シリーズ7試合すべてに「1番・センター」で先発して全試合でフル出場し、6試合でヒットを打つなど29打数14安打、通算打率は4割8分3厘と打線を引っ張りました。

近本選手は、試合後のインタビューの冒頭「最高です」と日本一の喜びを語りました。このシリーズで好調だった理由については「短期決戦だったので、初球からシーズンとは違う形で打ちにいけた結果だと思う」と振り返っていました。また日本一の瞬間について「優勝の瞬間は、みんながマウンドに集まっていたが、僕はレフトに残されていたので、みんなの歓声を聞きながらゆっくりとした時間を過ごせた」と話していました。印象的だったファンの応援について「第4戦で(大山)悠輔がサヨナラタイムリーを打った場面は甲子園が揺れるくらいすごかった。こうしたことを味わえるのは日本シリーズだけかと思った」と話しました。そして最後に「38年間の長い間、ファンの皆さん応援ありがとうございます。ことし1年間、長いシーズンでしたが、しっかり休んで、また来年に向けて頑張っていきます。1年間お疲れさまでした。ありがとうございました」とファンに呼びかけていました。

◇4番 大山悠輔「ほっとしているし、すごくうれしい」

日本シリーズでも4番としてすべての試合に出場した大山悠輔選手は「ほっとしているし、すごくうれしい。毎試合、苦しかったし大変な試合だったが最終的に勝って日本一になってチームみんなで喜べたのでよかった」と心境を話しました。そのうえで「タイムリー内野安打で得た1点もそうだが、日本シリーズでは自分らしさが出てよかった。1年間を通してチームのみんなに助けられた4番バッターだった。間違いなく、この1年は自分の中で大きな財産となったので、来年に向けて、ことしの経験を生かしていきたい」と決意を話していました。

◇青柳晃洋「青柳で終われるということを粋に感じて」

大一番で先発し、日本シリーズ初登板ながら5回途中を無失点に抑えた青柳晃洋投手は「最後に監督がいいところで登板させてくれたので、その期待に応えたかった。僕で始まった今シーズンを“青柳で終われるということを粋に感じて”初回から一人ひとり自分が出せるパフォーマンスをしっかりやろうと思った」と話していました。そして「『終わりよければすべてよし』ではないが、最高の気分で1年間を終えることができた」と振り返りました。

◇“ビールかけ”岡田監督「みんなが主役」

38年ぶりの日本一を決めた阪神の選手たちは、5日夜、大阪で祝勝会を行いました。岡田監督や選手たちが日本一を記念して作られたTシャツを着て参加しました。

まず岡田監督が選手たちに向けて「9月14日にリーグ優勝で予行演習はやったので、きょうが本番。誰かではなくコーチや選手全員、みんなが主役で成績は問いません。長いシーズン、みんなの頑張りでここまで来られた。ビールかけができるのは阪神だけなので思い切り暴れてください」とあいさつしました。

このあと選手会長の近本光司選手の「みんなおめでとう」というかけ声に合わせてビールかけが始まりました。この中で岡田監督が大山悠輔選手など多くの選手たちから次々とビールをかけられるなどして選手たちと喜びを分かち合っていました。

《オリックス 監督・選手談話》

◆中嶋監督「勝って終わるのと負けて終わるとでは全然違う」

オリックスの中嶋聡監督は報道陣の取材に対して、はじめに「選手はよくやってくれた。負けたので何もないです」と話しました。第7戦については「青柳投手を探りに入った部分があり、そこがいつもと違った。宮城投手もノイジー選手にスリーランホームランを打たれた際、チェンジアップがあそこに行ったことが、大きかったと思う。負けて悔しい。勝って終わるのと負けて終わるとでは全然違う」と心境を話しました。来シーズンに向けて問われ「まだまだ未熟なチームで投手陣も若いし、伸びしろがあると思っている。新しい戦力が入って来ないと厳しい戦いになる。まもなく高知県で始まる秋のキャンプで、精査しながら上積みしていきたい」と話していました。

◆宮城大弥「悔しい ただそれだけ」

先発して5回途中5失点で負け投手となったオリックスの宮城大弥投手は「悔しい。ただそれだけです」と唇をかみました。4回に先制のスリーランホームランを許した場面について「調子はふつうだったが、外に投げないといけないところをひっかけて内にいって、ピッチャーとして一番だめなホームランになってしまった」と振り返り「一番大事な試合で実力が出せなかったので、もっともっと頑張らないといけないと思った」と話しました。また、エースの山本由伸投手の大リーグ挑戦が承認されたことについて「今まで由伸さんに散々助けてもらって、これからは僕だけでなく1軍で投げているピッチャー陣で協力して引っ張っていきたい」と決意を語っていました。

NPB榊原定征コミッショナー「頂上決戦にふさわしい戦い」

阪神の38年ぶりの日本一を受けてプロ野球の榊原定征コミッショナーは「阪神タイガースのみなさま、そしてファンのみなさま、38年ぶりの日本一おめでとうございます。ペナントレースを大差で制したセ・リーグ王者の実力は、この日本シリーズでも大いに発揮されました。59年ぶりの関西対決となったオリックス・バファローズとの熱戦は、まさに頂上決戦と呼ぶにふさわしい戦いでした。すばらしい試合を見せてくれた両チームの選手・監督に大きな賛辞を送るとともに、2023年のプロ野球を応援していただいたすべてのファンのみなさまに厚く御礼を申し上げます」とコメントしました。

《“関西対決”詳しく振り返り 第1戦~第6戦》

《阪神 これまでの日本シリーズは》

1985年以来、38年ぶりとなった阪神の日本一。これまでの日本シリーズの戦いをまとめました。

【2003年 対ダイエー】
1990年代の苦しい時代を乗り越えて、2003年には星野仙一監督のもと、18年ぶりにリーグ優勝しました。この年の日本シリーズの相手は当時のダイエー。敵地での開幕2戦で連敗しましたが、甲子園に戻って3連勝し、先に王手をかけました。しかし、再びの敵地で2連敗を喫し3勝4敗で日本一を逃しました。この戦いはすべての試合で本拠地のチームが勝利したことから“内弁慶シリーズ”とも呼ばれました。
【2005年 対ロッテ】
岡田彰布監督のもとで2年ぶりのリーグ優勝。日本シリーズの相手はレギュラーシーズン2位から当時のプレーオフを勝ち抜いてきたロッテでした。第1戦が1対10、第2戦が0対10、第3戦が1対10、第4戦が2対3。4連敗で完敗。さらに4試合を足したスコアは「4対33」。阪神にとっては屈辱的な結果となりました。
【2014年 対ソフトバンク】
和田豊監督のもとレギュラーシーズン2位からクライマックスシリーズを勝ち上がり、日本シリーズに進出。しかし、ソフトバンクを相手に第1戦で勝利をしたものの、その後、まさかの4連敗。「下剋上」での日本一はなりませんでした。

【解説】オリックス チーム状態が響き連覇ならず

敗れたオリックスは、主力選手の相次ぐケガで万全ではないチーム状況や、短期決戦でリーグ3連覇をけん引した投手陣が、安定した投球を出来なかったことが結果につながりました。

オリックスは山本由伸投手が第1戦でストレートで自己最速に並ぶ159キロをマークしたもののその持ち味のストレートを捉えられ、今シーズン最多の7失点で負け投手。第5戦では山崎颯一郎投手が2点リードの8回に3失点し「調子は問題なかったのにただ、ただ、打たれた」と振り返りました。

レギュラーシーズンでは先発投手の主なタイトル4つを獲得し、3年連続で“投手4冠”を成し遂げた山本投手や3年連続2桁勝利の宮城大弥投手など、日本でトップクラスの投手が実力を発揮し、防御率リーグトップでリーグ3連覇を果たしました。その投手陣を擁して接戦での強さを見せ、1点差での勝利は28試合で勝率6割8分3厘、リードを奪った試合では8割2分1厘の勝率、いずれも12球団トップの強力な投手力を背景に「先行逃げ切り」の勝ちパターンを作り上げました。

一方で、相手の阪神は、得失点差が12球団でトップの「プラス131」で投打ともに充実した状態で18年ぶりのリーグ優勝を果たして日本シリーズに臨んできました。

阪神 ノイジー選手に先制スリーラン

第7戦でも第2戦で好投した宮城投手がヒットとデッドボールで立て続けにランナーを出し、5番のノイジー選手にスリーランホームランを打たれ、阪神打線の勢いを止められませんでした。全7試合で、複数失点をしたイニングが6回。いずれも3点以上を奪われ、試合の行方に影響を与えました。先制して勝利したのは第2戦だけで、レギュラーシーズンで確立したスタイルで戦い抜くことができませんでした。

さらに主力選手のケガが相次ぎました。8月までに9勝を挙げた山下舜平大投手が腰椎分離症で日本シリーズのメンバーに登録されず、首位打者の頓宮裕真選手は左足の甲を疲労骨折、山崎颯一郎投手も、下腹部の奥の筋肉を損傷するけがをしました。クライマックスシリーズのファイナルステージでは、ショートの紅林弘太郎選手が手首に違和感を訴え、選手会長の杉本裕太郎選手は足首を痛めました。

第6戦で活躍の杉本裕太郎選手

ただ、チーム状況的が万全でない中も甲子園球場での1勝を含め、3つの勝利を挙げてリーグ3連覇の王者の意地を見せました。

中嶋監督は「コンディションの部分で言えば よく出場できたなというメンバーも多かった。そこを整えてあげられなかったのは、僕の責任だ。負けの責任は僕の責任。よくやってくれた」と、選手たちをかばいました。

中嶋監督は、選手の調子や状態によって毎シーズン130通り以上の先発オーダーを組んでいて、この苦しい状況下でも最善の起用を模索し続けて、阪神と互角の戦いを見せました。

==試合経過==

18:00頃

《先発/ベンチ入り メンバー》

◇先攻:阪神

1.(中)近本
2.(二)中野
3.(右)森下
4.(一)大山
5.(左)ノイジー
6.(指)原口
7.(三)佐藤輝
8.(遊)木浪
9.(捕)坂本
先発ピッチャー:青柳

第6戦からは相手先発が左投げの宮城ということもあってか、指名打者に右打ちの原口を起用してきました。佐藤輝が打順を1つ下げ7番になっています。

<ベンチ入りメンバー>
【投手】岩崎/伊藤将/才木/島本/桐敷/湯浅/石井/ビーズリー
【野手】梅野/長坂/糸原/小幡/植田/島田/ミエセス/小野寺

投手陣には第3戦先発の伊藤将、第4戦先発の才木もスタンバイしています。

◆後攻:オリックス

1.(中)中川圭
2.(三)宗
3.(遊)紅林
4.(捕)森
5.(一)頓宮
6.(二)ゴンザレス
7.(指)杉本
8.(右)野口
9.(左)福田
先発ピッチャー:宮城

第6戦からは先発野手2人を入れ替えています。8番・野口、9番に福田です。打順は7番までは変更なしです。

<ベンチ入りメンバー>
【投手】平野佳/比嘉/阿部/小木田/山田/山崎颯/東/宇田川
【野手】若月/石川/大城/廣岡/セデーニョ/佐野皓/小田/T-岡田

投手陣には第3戦で先発した東も入っています。

18:34【試合開始】

第7戦が午後6時34分に京セラドーム大阪で始まりました。先攻は阪神で、オリックスの先発は、今シーズン3年連続の2桁勝利となる10勝をあげた宮城です。宮城は日本シリーズ第2戦で先発し、6回4安打無失点で勝ち投手になっています。

【1回表】阪神 ランナー二塁に進めるも無得点

オリックス サード宗選手の好守

阪神は、2アウト二塁のチャンスで4番・大山が、ライン際に鋭い打球を打ちましたがオリックスのサード宗の好プレーに阻まれ、無得点に終わりました。

1.近本 センター前ヒット
2.中野 送りバント 1アウト二塁
3.森下 空振り三振 2アウト二塁
4.大山 サードライナー
(オリックス0-0阪神)

【1回ウラ】オリックス ヒットの走者出すも後が続かず

オリックスは、1アウトから2番・宗がライト前ヒットで出塁しましたが、あとが続かず無得点でした。

1.中川圭 ショートゴロ
2.宗 ライト前ヒット
3.紅林 見逃し三振
4.森ファーストゴロ
(オリックス0-0阪神)

【2回表】阪神 三者凡退に

オリックスの先発の宮城は緩急を使ったピッチングで阪神打線を抑えています。

5.ノイジー サードゴロ
6.原口 サードゴロ
7.佐藤輝 空振り三振
(オリックス0-0阪神)

【2回ウラ】オリックスも三者凡退

阪神の青柳は持ち味の打たせて取るピッチングでリズムを作っています。

5.頓宮 ファーストゴロ
6.ゴンザレス ファーストゴロ
7.杉本 空振り三振
(オリックス0-0阪神)

【3回表】阪神 2イニング連続で三者凡退

阪神は、前の打席、ヒットを打った近本が空振り三振するなど三者凡退でした。オリックスの宮城はテンポよく投げています。

8.木浪 セカンドゴロ
9.坂本 見逃し三振
1.近本 空振り三振
(オリックス0-0阪神)

【3回ウラ】オリックス 走者2人出すも先制ならず

オリックスは、ヒットとフォアボールで2アウト一塁二塁のチャンスを作りましたが、3番・紅林が打ち取られ、チャンスを生かせませんでした。

8.野口 ライトフライ
9.福田 ライト前ヒット
1.中川圭 レフトフライ
2.宗 フォアボール 2アウト一塁二塁
3.紅林 ファーストゴロ
(オリックス0-0阪神)

★【4回表】阪神 ノイジーのスリーランHRで先制

阪神 ノイジー選手の先制スリーラン

阪神は1アウト一塁二塁のチャンスで5番・ノイジーが宮城の変化球を豪快に振りぬきスリーランホームランを打ち、3点を先制しました。

2.中野 センターフライ
3.森下 レフト前ヒット
4.大山 デットボール 1アウト一塁二塁
5.ノイジー レフトへスリーランホームラン
(オリックス0-3阪神)

6.原口 レフトフライ
7.佐藤輝 見逃し三振
(オリックス0-3阪神)

◇先制スリーランのノイジー
「打ったのはチェンジアップ。ツーストライクだったので、なんとか前に飛ばしたいと思っていたよ。前の2人がチャンスを作ってくれたし、最高の形でホームに迎え入れることができてよかったね」

◇“バースの再来”ノイジーの活躍にSNSで話題

阪神のノイジー選手が先制のスリーランホームランを打つなど、ここまで4打点の活躍を見せています。SNS上では、阪神で1985年に三冠王に輝き、初めての日本一に大きく貢献したランディ・バースさんにちなんで「バースの再来」という投稿が相次ぎ、話題となっています。
日本シリーズでの阪神の外国選手によるホームランは1985年に3試合連続で打ったバースさん以来2人目で、勝った方が日本一となる大一番でのノイジー選手の活躍を受けて、阪神ファンなどが盛り上がりを見せています。

【4回ウラ】オリックス 三者凡退

阪神の青柳がここまでオリックス打線をヒット2本に抑える好投を見せています。

4.森 空振り三振
5.頓宮 サードゴロ
6.ゴンザレス サードフライ
(オリックス0-3阪神)

★【5回表】阪神 森下・大山・ノイジーの3連続タイムリー

中野選手が一塁セーフの判定に ここから追加点

阪神は1アウト一塁二塁のチャンスで2番・中野がショートゴロを打ち、最初はダブルプレーの判定でしたが、阪神のリクエストでリプレー検証が行われた結果、一塁がセーフとなり2アウト一塁三塁となりました。ここでオリックスは先発の宮城がマウンドを降りました。阪神は代わって登板した比嘉から森下、大山、ノイジーが3連続タイムリーヒットを打ち3点を追加しました。

8.木浪 センターフライ
9.坂本 センター前ヒット
1.近本 センター前ヒット 1アウト一塁二塁
2.中野 ショートゴロ 2アウト一塁三塁
▼オリックス投手交代:宮城→比嘉


森下選手がタイムリーツーベース

3.森下 レフト前タイムリーツーベース 2アウト二塁三塁
(オリックス0-4阪神)
4.大山 ショートへのタイムリー内野安打 2アウト一塁三塁
(オリックス0-5阪神)
5.ノイジー センター前タイムリーヒット 2アウト一塁二塁
(オリックス0-6阪神)
6.原口 空振り三振

◇タイムツーベース 森下
「打ったのはツーシームかな。きのう、チャンスの場面で打てていませんでしたし、その分もやり返すという強い気持ちを持って打席に立ちました。追い込まれていましたが、いいスイングができました」

タイムリー内野安打 大山選手

◇タイムリー 大山
「打ったのはスライダー。1点でも多くという思いでしたし、とにかく必死に食らいついて、気持ちで打った一打だと思います。最後まで気を引き締めていきたいと思います」
◇タイムリー ノイジー
「打ったのはフォーク。チームメイトの作ってくれたいい流れに続くことができたね。複数点取ることができたのも大きかったよ」

◆5回途中5失点 宮城
「大事なゲームで役割を果たせなかったことが、ただただ悔しいです」

【5回ウラ】オリックス 初の連打も無得点

オリックスは、この試合初めての連続ヒットで1アウト一塁二塁のチャンスを作りましたが、後続が倒れて無得点に終わりました。阪神 先発の青柳は2アウトを取ったところで交代しました。

7.杉本 セカンドフライ
8.野口 ファースト内野安打
9.福田 センター前ヒット 1アウト一塁二塁
1.中川圭 レフトフライ 2アウト一塁二塁
▼阪神投手交代:青柳→島本
2.宗 レフトフライ
(オリックス0-6阪神)

◇5回途中 無失点 青柳
「とにかくいい緊張感でした。長いイニングを投げるとか考えず、目の前1人1人を抑えることに集中して投げました。もちろんプレッシャーも感じていましたが、きょうできる自分の仕事はできたと思います」

【6回表】一塁三塁のチャンスも追加点奪えず

阪神は、2アウト一塁三塁のチャンスを作りましたが、追加点を奪えませんでした。

▼オリックス投手交代:比嘉→小木田
7.佐藤輝 空振り三振
8.木浪 ファーストゴロエラーで出塁
9.坂本 送りバント 2アウト二塁
1.近本 ライト前ヒット 2アウト一塁三塁
2.中野 セカンドゴロ
(オリックス0-6阪神)

【6回ウラ】オリックス 中軸からの攻撃も三者凡退

阪神 伊藤将司投手がリリーフ

オリックスは、3番・紅林から中軸が三者凡退に終わりました。阪神はこの回から3人目で第3戦で先発した伊藤将司が登板し、好投しました。

▼阪神投手交代:島本→伊藤将
3.紅林 空振り三振
4.森 ファーストゴロ
5.頓宮 センターフライ
(オリックス0-6阪神)

【7回表】阪神 3番からの攻撃も三者凡退

阪神は、3番からの攻撃でしたが、この回から登板したオリックスの宇田川を前に三者凡退に終わりました。

▼オリックス投手交代:小木田→宇田川
3.森下 ショートゴロ
4.大山 センターフライ
5.ノイジー レフトフライ
(オリックス0-6阪神)

【7回ウラ】オリックス 三者凡退 伊藤将の前に2イニング連続

阪神は6回から登板している3人目の伊藤将司が危なげない投球を見せ、2イニング連続で3人で抑えました。

6.ゴンザレス 空振り三振
7.杉本 キャッチャーファウルフライ
8.野口 サードゴロ
(オリックス0-6阪神)

【8回表】阪神 ランナー出すも無得点

阪神は2アウトから8番・木浪がヒットで塁に出ましたが、追加点はなりませんでした。オリックスはこの回、山崎颯一郎が5人目で登板しました。

▼オリックス投手交代:宇田川→山崎颯
6.代打・糸原 ショートゴロ
7.佐藤輝 セカンドフライ
8.木浪 レフト前ヒット
9.坂本 空振り三振
(オリックス0-6阪神)

【8回ウラ】オリックス ランナー出すも併殺打

オリックスは先頭の9番・福田がヒットで出塁しましたが、1番・中川圭太がピッチャーゴロでダブルプレーに倒れました。阪神の伊藤将司は3イニング目も無失点と好投しました。

9.福田 センター前ヒット
1.中川圭 ピッチャーゴロダブルプレー
2.宗 セカンドゴロ
(オリックス0-6阪神)

★【9回表】阪神が追加点 森下タイムリー

阪神は、先頭の1番・近本がこの試合4本目のヒットで出塁。このあと1アウト二塁となり3番・森下がタイムリーヒットを打ち1点を追加しました。森下は2打点の活躍です。

▼オリックス投手交代:山崎颯→東
1.近本 ファーストへの内野安打
2.中野 セカンドゴロ
3.森下 センター前タイムリーヒット
(オリックス0-7阪神)
4.大山 ショートファウルフライ
5.ノイジー ショートゴロ

★【9回ウラ】オリックス1点返すも 阪神が勝利 38年ぶり日本一に

阪神は4人目の桐敷がマウンドに上がり、オリックスの3番・紅林にライト前ヒットを打たれましたが4番・森をセカンドゴロでダブルプレーに打ち取りました。そして残り1アウトとなって抑えの岩崎が登板。岩崎は5番の頓宮にソロホームラン、6番・ゴンザレスにはセンター前ヒットを打たれましたが、7番・杉本をレフトフライに打ち取りました。阪神がオリックスに7対1で勝って対戦成績を4勝3敗とし、1985年以来となる38年ぶり2回目の日本一に輝きました。

▼阪神投手交代:伊藤将→桐敷
3.紅林 ライト前ヒット
4.森 セカンドゴロダブルプレー
▼阪神投手交代:桐敷→岩崎
5.頓宮 レフトへのソロホームラン
(オリックス1-7阪神)
6.ゴンザレス センター前ヒット
7.杉本 レフトフライ

《試合前の動きは》

17:00すぎ

◇阪神 原口文仁 打撃練習で鋭い当たり

阪神の原口文仁選手はウォーミングアップやノックのあと、入念に走塁練習を行っていました。その後のバッティング練習ではライナー性の鋭い当たりを何本も打っていました。病を乗り越えて立つ、日本シリーズという大舞台。原口選手の打席から目が離せません。

17:00頃

◇阪神 青柳晃洋 笑顔で調整し大一番に備える

阪神の先発・青柳晃洋投手は午後4時前にグラウンドに入り、時折、平田勝男ヘッドコーチらと笑顔で会話をするなどして調整しました。ベンチ裏に引き上げる際には、ファンから「青柳、頑張れ!」などと声援を受けていました。今シーズン、ここまで思うような結果を残せなかった大黒柱の大一番での好投に期待です。

16:00頃

◆オリックス 紅林弘太郎 打撃練習で好調な様子

第6戦でツーランホームランを打った紅林弘太郎選手は、バッティング練習で外野へ鋭い当たりを繰り返し打っていました。今回の日本シリーズ、紅林選手は打率4割3分8厘でヒットの数はチームトップの7本と絶好調。第7戦の先発、宮城弘弥投手は同期入団です。紅林選手は「昨夜のホームランはバットのヘッドが走った感じ。この感覚で打てれば、ホームランも増えると思う」と意気込んでいました。

15:30頃

◆オリックス 宮城大弥「慌てないように」

第7戦で先発する宮城大弥投手は、グラウンドでほかの投手たちと30分ほどウォーミングアップを行い、ベンチ裏へと向かいました。どちらが勝っても日本一が決まる試合を前に宮城投手は真剣な表情で集中を高めている様子でした。宮城投手は「慌てないようにしたい。フォアボールが失点につながっている印象だったので、そこを少しでもなくしたい」と大一番に向けて意気込んでいました。

《第7戦 見どころ》

59年ぶりに関西のチームどうしの対戦となったことしの日本シリーズは、4日の第6戦でオリックスがエース、山本由伸投手の日本シリーズ記録を更新する14奪三振の力投で阪神に勝ち、対戦成績を3勝3敗としました。

この結果、両チームが日本一に王手をかける形になり日本一の行方は第7戦に持ち越されました。勝ったほうが日本一となる一戦、両チームともにメンバー総動員の“総力戦”となることが予想されます。

《予告先発》

◆オリックス:宮城大弥投手

今季22試合 10勝4敗 防御率2.27
今シーズン3年連続の2桁勝利。
日本シリーズ第2戦では6回4安打無失点で勝ち投手に。
「阪神打線はしっかりいいところを出していかないと抑えられない。気負いすぎず、自分らしさを出せたら」

◇阪神:青柳晃洋投手

今季18試合 8勝6敗 防御率4.57
おととし、去年と13勝をあげ2年連続最多勝も今季は8勝どまり。
今季のCS、日本シリーズは登板なし。公式戦は9月29日のDeNA戦以来。
「本当に勝つことしか考えていない。自分のピッチングがしっかりできれば結果はついてくる。自分にできることを全力でやるだけ」