海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

大浦湾にガット船は入らず、土砂の陸揚げ作業はなし

2023-07-03 21:03:12 | 小説

 7月に入り、今日の名護市の最高気温は33・3度。強い日差しのなか、カヌー5艇と抗議船1隻(平和丸)で海上行動を行った。

 午後12時半頃、松田ぬ浜を出発した。

 昨日は旧暦5月15日でグングヮチウマチーだった。満月なので潮も大きく引き、抗議船が長島の間を抜けられないので、平和丸に乗って沖からK9護岸に向かった。

 月曜日だがガット船が入らず、K8・N2護岸に接岸しているランプウェイ台船は空で、土砂の陸揚げは行われていなかった。

 K9護岸も土砂の陸揚げは行われておらず、作業和船が潜水作業を行っていた。

 2014年7月に辺野古新基地建設が始まってから9年目に入っている。

 フロートの張り出しや海底ボーリング調査に反対していた9年前と今では、海から見るキャンプ・シュワブや海岸線の風景が大きく変わった。

 松田ぬ浜から辺野古崎まで続いていた砂浜は埋め立てられ、海草・藻場も破壊されて、護岸と消波ブロックが醜い壁を作っている。

 カヌーで数えきれないほど往復したあの海、あの場所は失われてしまった。

 かつては辺野古の住民が魚や貝、タコ、海藻などを採り、生活の支えとしていた場所だ。多くの生き物が産卵し、繁殖し、棲み処としてきた海が、命もろとも破壊された。

 これが日本政府がやったことだ。はらわたが煮えくり返る。

 上の3枚の写真は2014年の夏に撮影したものだ。

 今はもう埋め立てられてしまった場所は、これほど美しかったのだ。

 日本政府がやってことを決して許さない。これ以上の破壊を許してはならない。

 

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