Танк немецкого производства Леопард-2 - Sputnik 日本, 1920
西側諸国によるウクライナへの兵器供与
2022年2月にロシアが特別軍事作戦を開始して以来、 米国などの西側諸国はウクライナへ重装備の供与をはじめ、積極的な軍事支援を行っている。特に、ウクライナはすでに対戦車ミサイル「ジャベリン」、携帯式防空ミサイルシステム「スティンガー」、戦車「レオパルト」、「M1エイブラムス」、「チャレンジャー」、防空システム「パトリオット」、多連装ロケット砲「ハイマース」、巡航ミサイル「ストームシャドウ」などの兵器を受領している。スプートニクはウクライナへの兵器供与を注視し、その特徴や戦場での能力をまとめた。

【視点】ベトナム戦争の爪痕を克服できていないのに、米国はウクライナを「放射性廃棄物処理場」にしようとしている

© AFP 2023 / Stan Honda劣化ウラン弾
劣化ウラン弾 - Sputnik 日本, 1920, 09.09.2023
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劣化ウラン弾の人体や環境への有害な影響についての警告にもかかわらず、英国に続いて米国もウクライナに劣化ウラン弾を供給し始めた。問題の平和的解決の選択肢を無視する米国は、ウクライナ人が最後の一人になってもロシアと戦わせようという非人間性をますます露呈している。この度の、劣化ウラン弾をキエフに供給するという米国政府の決定が国際社会で物議を醸している。ベトナムは現在、米国の枯葉剤に苦しめられて4世代目に突入しており、終わりが見えない。そして今、アメリカとその同盟国はウクライナを 「放射性廃棄物処理場 」にしようとしている。軍事専門家で元公安政治アカデミー科学文書センター長のグエン・ミン・タム大佐は、スプートニクのインタビューに対してこの問題を分析した。

やけっぱちの作戦

大佐は、劣化ウラン弾を含む戦車砲弾をウクライナ軍に提供したのは米国が初めてではないことに触れ、次のように述べた。

「これはホワイトハウスによる新たな危険な動きであり、ロシアを弱体化させるという目的のために、ウクライナを巨大な兵器の実験場にしようとし続けている。一方では、米国は膠着状態のウクライナ軍の士気を高めようとしている。もう一方では、米国防総省はロシア軍の新世代戦車に対してこれらの弾薬をテストしたいと考えている。さらに、この種の弾薬は、動かない目標、例えば鉄筋コンクリートの要塞などの撃破にも使用できる。最後に、米国政府は、新しくはないが、驚異的な破壊力を持つ兵器でロシア軍を 『探査』したいと考えている。」

劣化ウラン弾とは何か? - Sputnik 日本, 1920, 23.03.2023
【図説】劣化ウラン弾とは何か?

死の大地

劣化ウラン弾は人間の健康と環境に危険をもたらす。例えば、ベトナムの人々は、米国が使用した枯葉剤の影響に今も苦しんでいる。グエン・ミン・タム大佐は、ウランの同位体はすべて放射性であり、ウランは有害金属に属すると強調する。
「不溶性のウラン化合物は、粉塵として肺に入り込むと、深刻な合併症を引き起こす。吸収されたウランは血液中に入ると、何年もかけて骨細胞に蓄積され、骨のリン酸塩と化学的に結合する。ウランは、程度の差こそあれ、腎臓、脳、肝臓、心臓の正常な機能をはじめ、他の身体の部分にも悪影響を及ぼすかもしれない。六フッ化ウラン化合物は先天性異常を引き起こし、免疫系を破壊する可能性がある。さらに、ウランは自己可燃性でもある。小さな粒子の状態であれば、通常の室温であっても空気中で燃える可能性がある。」
このように、劣化ウラン弾やその再処理品は、使用後すぐに人や生物、環境に直接影響を与えることは通常ない、と大佐は強調している。米軍が南ベトナムに何百万リットルも散布した猛毒の枯葉剤「2-4-D」や「2-4-5T」の場合のように、ウランが人体や生物に蓄積され、その有害な影響が顕在化するまでには、数十年の歳月がかかるのである。

「このことは、米軍がイラクの装甲車を破壊するために劣化ウラン弾を使用した『砂漠の嵐作戦』(1990~1991年)において、米軍や米連合軍の兵士だけでなく、イラクの兵士や民間人にも起こった。戦後、戦争に参加した35万人以上の米軍兵士と同盟軍兵士が『湾岸戦争症候群』を発症し、健康に深刻な被害をもたらした。この症候群の主な原因のひとつは、米国議会の調査委員会が決定したように、劣化ウランによる被曝であった。そして、それはイラクだけではなかった。アフガニスタンで『不朽の自由作戦』に参加した米国の退役軍人や、1999年にユーゴスラビアで戦ったNATO軍兵士の多くにも『湾岸戦争症候群』に似た症状が見られた。」

グエン・ミン・タム大佐は、もしウクライナ軍がこの危険な兵器を戦場で使用すれば、自国の広大な範囲を深刻な放射能汚染にさらすことになり、何百年という歳月をかけなければ元に戻らない「死の大地 」と化すだろう、と指摘する。
劣化ウラン弾 - Sputnik 日本, 1920, 30.06.2023
西側諸国によるウクライナへの兵器供与
ウクライナが直面する新たな脅威 米英の劣化ウラン弾供与

なぜ禁止されていない?

大佐はまた、人間や生物、環境にこれほど危険な影響を及ぼす劣化ウラン兵器が、化学兵器や生物兵器、その他の兵器とは違って、国連によって禁止されていないことに驚きを示した。しかし、これには理由がある。
「禁止できないでいるのは、世界で初めて劣化ウラン兵器を使用した米国が、その影響に関する多くの重要文書を『軍事機密』の名の下に隠しているからだ。文書が不十分なため、世界保健機関(WHO)をはじめとする国連機関は、この危険な兵器の使用を禁止する決議を提出する十分な根拠を得ることができないでいる。」
しかし、「国連環境計画報告書」2022年度版は、劣化ウランはウクライナにとって深刻な環境リスクをもたらすだろうと警告している。国際原子力機関(IEAE)は、劣化ウラン弾の有害な影響は放射能ではなく、劣化ウラン弾に含まれる有毒化学物質によるものだと強調し、これらの兵器を扱う際には保護具を使用する必要性を強調している。
大佐は、アメリカ人は自分たちの間違った行動の責任を認めることに慣れていない、とまとめた。例えば米国政府は、米軍が南ベトナム、ラオス、カンボジア北東部で12年間(1961年〜1972年)散布した枯葉剤による、ベトナム人被害者への補償を拒否した。また、米国は枯葉剤「2-4-D」と「2-4-5T」を製造した化学会社モンサントに責任があると同社を非難している。劣化ウラン弾の使用によってウクライナに深刻な影響が出たとしても、米国とイギリスは、自分たちは兵器の供給者にすぎず、兵器の使用はウクライナ当局の決定であるとして、ウクライナのせいにするだろう。
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