No. 1952 イスラエルとガザについてメディアがあなたに伝え忘れていること

What the Media Forgets to Tell You About Israel and Gaza

by Jonathan Cook

ガザで起きていることの文脈で欠けているのは、イスラエルが国家となる以前、つまりシオニスト運動として知られていた時代からイスラエルは日夜、パレスチナ人の故郷からパレスチナ人を排除、つまり民族浄化を行ってきたということだ。

イスラエルがパレスチナ人を浄化したのは、西側の植民地プロジェクトとして建国された1948年と1967年の地域戦争を隠れ蓑に再び浄化した時だけではない。イスラエルは48年から67年の間も、またその後も、毎日パレスチナ人を浄化してきた。その目的はパレスチナ人をパレスチナ人の領土から追い出すことであり、イスラエルの新しい拡張された国境の外に追放するか、または国境外に追放するまでのつなぎとして彼らを小さなゲットーに集めることだった。

私たちが「入植者」プロジェクトと呼ぶのは不適切である。本当はイスラエルによる民族浄化プログラムなのだ。イスラエルにはヘブライ語で「ユダヤ化」またはユダヤ人のために土地を確保するという特別な言葉さえある。これは政府の公式方針なのだ。

ガザは、イスラエルの民族浄化プログラムによって作られた最大のパレスチナ人居留地であり、最も過密な場所だった。住民の流出を食い止めるため、イスラエルは1990年代初頭に有刺鉄線のフェンスを作り住民を囲い込んだ。その後、牢獄内からの取り締まりが厳しくなったためイスラエルは2005年に外周の境界まで引き戻った。

新しいテクノロジーによりイスラエルは2007年、陸、海、空から遠隔操作でガザを包囲し、食料や医薬品、建設用セメントなど重要物資の搬入を制限した。自動化された射撃塔はフェンスに近づく者を撃ち殺した。海軍は海をパトロールし、沖合1、2キロ以上に迷い込む船を阻止した。空からはドローンが24時間監視している。

ガザの人々は封じ込められ、ほとんど忘れ去られたが、彼らがフェンス越しにロケット弾を数発打ち込んだ時だけ、国際的な憤慨を買った。 彼らがロケット弾を撃ちすぎればイスラエルは容赦なく空爆し、時には地上侵攻を開始した。ロケット弾の脅威はアイアンドームと呼ばれる米国が費用を負担したロケット迎撃システムによってますます無力化されていった。

パレスチナ人は牢獄から脱出する方法を見つけるためにより創意工夫を凝らした。彼らはトンネルを作った。しかしイスラエルは、フェンスの近くを通るトンネルを特定し、破壊する方法を見つけた。

パレスチナ人はフェンスで一斉に抗議することで注目を集めようとした。イスラエルの狙撃兵は彼らの足を撃つよう命じられ、何千人もの足を切断した。

「抑止」はうまくいったようだった。イスラエルは再び腰を落ち着け、パレスチナ人をガザで腐らせることができた。「静寂」が戻ってきたのだ。

先週末、ハマスが一時的に暴発し、民間人や兵士を殺害するという暴挙に出るまでは。

だから今イスラエルは新たな政策を必要としている。民族浄化プログラムがガザにあらためて適用されるようだ。ガザの北部に住む人口の半分が資源のない南部の隔離された地域に追いやられようとしている。もしあったとしても、イスラエルはガザに住むすべての人々への食料、水、電力を遮断している。

隔離された地域は急速に圧力釜になりつつある。この圧力は「人道的」という理由でパレスチナ人のシナイへの入国を許可するよう、エジプトに働きかけることを意味している。

メディアがあなたに何を伝えようと、「紛争」つまりイスラエルの民族浄化プログラムはハマスが登場するずっと前から始まっていた。実際イスラエルの暴力的な植民地化計画に対する予想通りの反応としてハマスが登場したのは非常に遅かった。

そして、1週間前に転機が訪れたわけではない。すべては100年以上前からスローモーションで進行していたのである。

フェイクニュースは無視していい。イスラエルは国を防衛しているのではない。パレスチナ人を民族浄化し続ける権利を行使しているのだ。

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