明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1911)伊方原発3号機の再稼働、少なくとも来年10月までできなくなりました!

2020年11月01日 14時00分00秒 | 明日に向けて(1701~1900)

守田です(20201101 14:00)

伊方原発3号機の現状

新規制基準で稼働のお墨付きをもらっている原発は現在9基。しかし稼働しているのは2基で、そのうちの1基、大飯4号機もあさって11月3日に停止し、稼働原発は玄海4号機のみとなります。
伊方3号機は昨年12月に定期点検に入り停止しました。その後、本年1月17日に広島高裁が運転差止を命じる仮処分決定を出し、点検が終わっても再稼働ができなくなりました。
四国電力は2月に異議申し立てを行っており、来年3月にはその結果が高裁から出され、場合によっては法的に稼働可能になります。

ところが伊方3号機でも「特定重大事故等対処施設」が完成できていない。その期限が来年2021年3月22日なのです。
四電によるとこの施設の完成のめどは2021年10月。そのためたとえ高裁の新たな決定で3月に入って稼働できたとしても、また22日には動かせなくなってしまう。
このためこれまで目指すとしてきた年度内再稼働をあきらめざるをえなくなり、少なくとも来年10月までは動かせないことを公表したのです。

そもそもすべての原発が「特定重大事故等対処施設」を、福島原発事故から10年近く経っても完成させないまま動いていたこと自体がひどいことですが、伊方3号機が当分、動かせない分だけ安全マージンは広がります。
これらもみな、多くの方が原発の危険性を的確に知り、「再稼働反対」の声を挙げる中で起こっていることです。
原発を動かさないことでの電力会社のダメージは相当なもの。なおかつ原発が動かせなくても電気が足りることももはや誰もが知ってしまいました。さらに声をあげれば、すべての原発の廃炉も見えてきます。


伊方原発を動かしてはならない理由を再度しっかりおさえよう

「伊方原発を廃炉へ!」という声を強めるために、なぜこの原発が危険なのかを書いた過去記事をご紹介します。
2016年8月に再稼働が強行されたときに書いたものです。内容を列挙しておきます。

明日に向けて(1288)伊方原発を動かしてはならない幾つもの理由-上 20160815
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/ac6e04f05f8f856793573e9be441cddc

1、地震の断層帯である中央構造縁のほぼ真上にある
2、細長い付け根の先頭にありその先にいる5000人の人の避難が極めて困難
3、そもそも新規制基準は重大事故発生を前提にしていて認められない
4、福島の事故の教訓を踏まえるとなっているがまだ事故実態すら解明されていない
5、中越沖地震の際、地震動の想定のあやまりがつきだされた
6、あらたに施された加圧水型原発の過酷事故対策がかえって危険


朝日新聞より


毎日新聞より

明日に向けて(1289)伊方原発を動かしてはならない幾つもの理由-下
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/41d6ef9fd874dce9c96df803ffa6ef4a

7、(2016年8月当時で)5年4か月ぶりの再稼働を迎える。世界で例も少なくすべてで大小の事故が起きている
8、加圧水型原発は蒸気発生器という致命的な欠陥を抱えている。米サンオノフレ原発で三菱重工製のものが事故を起こし廃炉に
9、再稼働前に壊れた一次冷却材ポンプも欠陥部品。技術的に越えられていない。


サンオノフレ原発の廃炉を告げるワシントンポスト 20130607

それぞれについてさらに詳しく書いた記事のリンク先も貼っています。
多くの内容が他の加圧水型=川内、玄海、高浜、大飯、美浜にも該当します。
ぜひこれらをおさえて広めて下さい。原発をどんどん止めて廃炉にしましょう!

#伊方原発 #特定重大事故等対処施設 #中央構造線 #蒸気発生器

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